スコア:3.0/5.0

1942年、ソ連の狙撃兵ヴァシリ・ザイツェフの伝記。

◾️特徴
こちらは実在のソ連兵の物語です。といっても、内容はスターリングラードの名と時代設定を借りたアメリカ製アクション映画でした。愛や友情といった欧米的な価値観でスターリングラード攻防戦を描いています。

◾️感想
この頃、スターリングラードはドイツ第六軍団に包囲されていた。ドイツが街を占領できなかった理由としてスナイパーの存在が挙げられるが、本作主人公ヴァシリは正しく英雄に称えられて等しい人物である。しかし、他国の英雄を描く監督も珍しい。

やはり、制作意図が気になってしまう。ジャン=ジャック・アノー監督は『セブン・イヤーズ・イン・チベット』も制作していて、ドイツ軍も登場するような偏見ない作品である。本作はソ連という最大の共産主義国が崩壊して十年後に公開されており、世界平和の実現を願った作品なのかも知れない。反して、ロシア国内で本作は不評だったみたいだ。あまりにも平和的に描かれているので無理ない。

物語:0.3/映像:0.3/主演:0.3/リピ:0.2
結末:0.2/音楽:0.2/助演:0.3/満足:0.2