SW:エピソード1/ファントム・メナス
スコア:4.2/5.0
32BBY、スカイウォーカーの物語。
◾️解説
▪️アナキン・スカイウォーカー:9歳
▪️パドメ・アミダラ:14歳
▪️オビ=ワン・ケノービ:25歳
▪️クワイ=ガン・ジン:48歳
◾️感想
小説版を読了したのでしたためます。映画版は活字で想像しづらかった部分の映像化がすばらしい。AAT(装甲強襲用戦車)の形状やSTAP(シングル・トルーパー・エアリアル・プラットフォーム)の展開が一目瞭然です。また、ポッドレースは言うまでもなく、殺陣は完全に俳優陣の努力の賜物です。
ただ、登場人物の心理描写が伝わりづらかった。映画版は小説版の物語のほとんどを描いています。映画2時間に収めるために、ワンカットシーンが連続し、登場人物の心の内が伝わらない。特に、アナキンは9歳らしからぬパドメへの恋慕、宇宙への願望がほぼ省かれてしまっています。ルーカス監督は時間的制限がある中で個人を描かず、エピソード1全体に焦点を当てたように思います。だから、歴史作品のように淡白に感じる。
一方、小説版ではクワイ=ガンを重点に描いています。クワイ=ガンが少年アナキンと出会い、フォースの集中を感じ、モールに敗北するまでその直感を信じ続ける物語でした(アナキンはパドメのことばかり)。映画版ではリーアム=ニーソンの渋い演技もあってか、心の内が伝わりづらかったですね。
小説版ではジェダイの師弟を「父と子」と表現していましたが、映画版でもクワイ=ガンとアナキンが父と子のように振る舞うシーンが多々あります。皮肉なことに、クワイ=ガンはフォースだけを信じすぎたため、アナキンに父としての自身が必要だったことを軽視してしまった。小説版ではクワイ=ガンを失ったアナキンの胸の内が吐露されます。アナキンの暗黒面はすでにこの時から始まっていたのかも知れません。
◾️原作小説
『スター・ウォーズ エピソード1:ファントム・メナス 』出版:講談社、翻訳:上杉隼人/大島資生、出版年:2016年
物語:0.3/映像:0.3/主演:0.3/リピ:0.5
結末:0.4/音楽:0.5/助演:0.4/満足:0.5
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